西浦先生の本を読んで、その感想を書く記事を書きたかったけど、ほかにもいろいろ読んでてついでにここ最近読んだものを唐突にどばっと紹介するコーナーをはじめることにしました。
年末年始のお供にいかがでしょうか。
コロナの話
「理論疫学者・西浦博の挑戦 新型コロナからいのちを守れ!」
理論疫学者、西浦先生の挑戦をつづった書籍。科学的知識を国のために活かす、科学のコミュニケーションのあり方についてのめちゃくちゃタイムリーな実録本なので大変勉強になった。先生のピュアな態度に研究者の端くれとして大変感銘を受けた。この本を通して「それは誰の責任なのか」ということが非常にキーワードとなるように感じた。科学を身近なものにするべくできることはなんだろうか、ということも感じた。数多くの重要な問題や示唆が含まれているので、いまだからこそどんな人にも手を取ってほしいと感じた本。政治家による施策の見方も少し変わる。
研究関係
「話し手の意味の心理性と公共性: コミュニケーションの哲学へ」
表情を用いたコミュニケーションを研究するものとして、コミュニケーションの哲学は必修でしょう、ってことで読んだ。哲学的素養がなくてものめりこめるくらい、平易な例とともに紹介されているので理解しやすくとてもおもしろかった。問題はぼくがちゃんと理解しきれていなそうなとこ(中身が平易とはいっていない)なので、時間がたってからもう一度読み直そうと思った。この本のせいでオースティンとサールの本も買ってしまった。論文はすすまなくなってしまった。
「その問題、やっぱり数理モデルが解決します」
某ガールのような魅力的なキャラクター同士の対話を通して、数理モデルについて学べるお得な本。書籍を通して、うっすらにじみ出る著者の研究に対する姿勢も学べる。かなり初歩的なレベルから数理モデルの基礎を学べるので万人におすすめ。前作ももちろんおもしろいんだけど、この本から読んでも問題なさそうだった。
「感情 ジェームズ/キャノン/ダマシオ (〈名著精選〉心の謎から心の科学へ)」
感情の研究者、ジェームズ/キャノン/ダマシオの有名な著作を日本語訳したもの。なんだかんだいってキャノンの著作は一本も直接読んでなかったので、よい機会として手にした。今はやり(?)の内受容感覚のアイディアを厳密な生理学実験で調べてたキャノンの仕事は大変勉強になった。
「本心は顔より声に出る―感情表出と日本人」
顔”より”声に出るかどうかはこの本を読んでもわからなかった。声についての研究は確かに少ないので大事だなぁ、と思った。
「「わかる」とは何か (岩波新書)」
図書館でこのタイトルを目にして、「そういえばおれ「わかる」ってことわかってないなぁ~」と思って手にした。「わかる」までのプロセスをどこまで問い続けるか、どの程度までが納得感をもった理解と了解されるのか、についてある程度議論し、後半は科学をどう人に伝えるか、という科学コミュニケーション的話題だった。「わかる」ことはわかったようなわかってないようななのでわかってないのだろう。わかりたい。
「研究者の結婚生活: 恋愛はぜんぜん科学的じゃない⁉」
この本を読みたいばかりに期間限定でKindle Unlimitedをはじめた (こうすると安く済む)。妻「こんなの普通わかるでしょ」僕「あなたのいう普通とはいったいなんなのだ」みたいな我が家でも起きた議論が展開されていたり、各研究者ご家庭のいろんな事情を知れて、共感したり驚いたり、とにかくたのしかったです(小学生並みの感想)。
プログラミング関係
「Pythonではじめる Webサービス&スマホアプリの書きかた・作りかた」
「Pythonで開発ってなんだろう?」と思って買った本。WikiをPythonで作れた。初心者向けかと思いきや、ローカルな環境でのsqlとかCSSの導入とか完全な初心者向けではないな、と感じた。レベル感の難しい本だった。
「退屈なことはPythonにやらせよう ―ノンプログラマーにもできる自動化処理プログラミング」
退屈なことをPythonにやらせるべく図書館で借りた。退屈なことをPythonにやらせるための序章が退屈で飛ばし飛ばし使えそうなところを読んだ。まだ退屈なことをPythonがしてくれるようにはなれていません。
おれはなにをやってるんだシリーズ
「知らないと損する給与明細 (小学館新書)」
給与明細のこと、しらないな、と思って買った本。いろんなお得情報が書いてあったが、いますぐできることは特になさそうだった。イデコをするといいらしい。
「いちばん賢い税金対策お得技ベストセレクション」
税金のこと、しらないな、と思って買った本。社会、わからないこと多すぎないか?
上の本にも書いてあった内容だが、家族を扶養して住宅ローンを組んでコツコツ相続したりするとお得らしい。ほぼ関係なかった。そして子供関係の知識を妻に話すと、ほとんど知っていて実践していた。賢い妻で助かった。
「会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方」
決算書の読み方、しらないな、と思って買った本。
「バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか」
大富豪になりたいなたしかに、と思って読んだ。Amazon Prime会員なので実質タダ。この本を一行でまとめると「大富豪になるには手にしたお金を貯めて投資に回す」、です。この文章を読んだ人は実質この本を読んだことになるので、「バビロンの大富豪おもしろかった~」と人に吹聴して回るといい。
「コンサル一年目が学ぶこと」「コンサルを超える 問題解決と価値創造の全技法」
種々の問題を解決するべく、コンサルの向こう側を目指してこれらの本を読んだ。意識が高まった。こいつらもPrime会員なので実質タダ。
昨日、ちょうど注文してた本(哲学、数学、専門書)がいっぱい届いたのでこの年末は娘をだっこひもで抱えながら読書をして過ごそうと思います。胸の中で寝言をいいながら笑ってる娘がもうかわいいことかわいいこと。ではでは~。